「野菜生活100」やトマトケチャップでおなじみのカゴメ。名古屋に本社を構える企業なだけに、東海地方で就活する学生さんなら、一度は気になったことがあるんじゃないでしょうか?大手食品メーカーという人気と憧れの一方で、就職の難しさに不安を感じるかもしれません。
この記事では、カゴメがどんな会社で、どんな人材を求めているのかを正しく理解し、それに合わせて「自分」を効果的にアピールするための方法を、選考対策からES具体例まで徹底的に解説します!
1. カゴメの事業内容

画像出典:カゴメHP
まずは、カゴメがどんな事業で社会に価値を提供しているのか、基本からしっかり押さえましょう!
カゴメの事業は、トマトや野菜に関する圧倒的な知見と加工技術を強みとする三つの柱で構成されています。中核を担うのは、「野菜生活100」やトマトケチャップで知られる加工食品事業です。健康価値をプラスした機能性表示食品なども展開し、食卓に彩りを提供しています。
また、「畑から食卓まで」を一貫して手掛ける生鮮野菜事業では、生食用トマトの栽培・販売を行い、農業課題の解決にも貢献しています。
さらに、お客様と直接つながる通信販売事業や海外事業、農業支援などその他の事業にも力を入れ、多角的かつグローバルな成長を目指しています。
| 事業の柱 | 主な製品・分野 | 特徴・強み |
|---|---|---|
| 加工食品事業 | 「野菜生活100」「カゴメトマトジュース」、トマトケチャップなど | トマトや野菜に関する圧倒的な知識と加工技術が強み。健康価値をプラスした機能性表示食品なども展開する中核事業。 |
| 生鮮野菜事業 | 生食用トマトの栽培・販売 | 「畑から食卓まで」を一貫して手掛けるビジネスモデル。農業の課題解決にも貢献し、企業の持続可能な姿勢を示す。 |
| その他の事業 | 通信販売事業、海外事業、農業支援など | 顧客とダイレクトに繋がる通販や、グローバルな事業展開により、多角的な成長を目指している。 |
2. カゴメへの就活難易度・就活状況
次に気になるのは「実際、カゴメに入るのはどれくらい難しいの?」という点ですよね。
カゴメは、食品メーカーとして毎年就活生から絶大な人気を誇るため、優秀な学生が集まり競争は非常に激しく、就職難易度は高いです。採用大学は、旧帝大や早慶から、名古屋大学・南山大学などの地元大学、全国の国公立・私立まで幅広く、明確な学歴フィルターはないと考えられます。
採用倍率は非公表ですが、人気と採用人数から数百倍に達する可能性も指摘されています。数字に惑わされず、質の高い準備をすることが重要です。選考フローは「ES→Webテスト→複数回の面接」が基本で、途中でグループディスカッションが課される場合もあります。最初の関門であるESで「なぜカゴメか」を論理的に説明できるかが、選考を突破する上で鍵となります。
| 項目 | 内容・傾向 |
|---|---|
| 就職難易度 | 高い。 食品メーカーは毎年就活生から絶大な人気を誇るため、優秀な学生が集まり、競争は非常に激しい。 |
| 採用大学 | 旧帝大や早慶から、名古屋大・南山大などの地元大学、全国の国公立・私立まで幅広い。明確な学歴フィルターはないと考えられる。 |
| 採用倍率 | 非公表だが、人気と採用人数から数百倍に達する可能性も。数字に惑わされず、質の高い準備をすることが重要。 |
| 選考フロー | ES → Webテスト(SPIなど) → 複数回の面接(GDの場合も) → 内々定。ESで「なぜカゴメか」を論理的に説明できるかが最初の関門。 |
3. カゴメが求める人材
カゴメは、単に優秀な人材を求めるだけでなく、その企業理念とビジョンに深く共鳴し、共に未来を創造していくパートナーを求めています。その人物像は、以下の4つの重要な資質に集約されます。
1. 理念への深い共感(ビジョナリー・エンパシー)
すべての基盤となるのが、カゴメが掲げる社会的使命への深い共感です。
- 企業理念の理解: カゴメの根幹をなす「感謝」「自然」「開かれた企業」という三つの企業理念を深く理解し、自身の価値観と結びつけられることが求められます 。
- ビジョンへの共鳴: 「トマトの会社」から「野菜の会社」へという戦略的転換 と、その先にある「健康寿命の延伸への貢献」という壮大なビジョンに心を動かされる情熱が不可欠です 。
- 社会課題への意識: 「食と健康」というテーマへの純粋な興味と、事業を通じて社会課題の解決に貢献したいという強い意志が重視されます 。
2. 失敗を恐れない挑戦心(レジリエント・チャレンジャー)
カゴメの採用メッセージで最も強調されるのが「挑戦」の精神です。これは、未知の領域へ果敢に挑む姿勢を指します。
- レジリエンスの重視: 採用サイトでは「たくさんチャレンジして、たくさん失敗して、それでもまた踏ん張って立ち向かえる人」を求めていると明言されています 。完璧な成功体験よりも、失敗から学び再起する力(レジリエンス)が高く評価されます。
- 戦略遂行の要: この挑戦心は、新たな市場を創り出す「需要創造営業」 や、健康サービス事業 、DtoCモデルの強化 といった、前例のない事業を成功に導くために不可欠な資質です。
3. 自律性と課題解決力(プロアクティブ・オートノミー)
指示を待つのではなく、自ら考え行動できる主体性が求められます。
- 主体的な行動: 「自律性が高く、常に問題意識を持ち、課題形成・解決していける人」が明確に求められています 。現状を分析し、自ら課題を発見して改善に取り組む姿勢が重要です。
- キャリア自律の文化: この価値観は、カゴメの先進的な人事制度にも反映されています。「キャリアを決める権利は個人にある」という思想のもと 、会社は社員が成長するための「ステージ」を提供し、社員自身がキャリアの設計者となることが期待されています 。
4. ES具体例
求める人物像を理解したら、次はES対策です。よく問われる設問を例に、具体的な書き方のポイントと仮想の例文を紹介します!
設問例1:「学生時代に最も力を入れたこと(ガクチカ)」
この質問では、「主体性」や「実行力」を発揮した経験を、STARメソッド(状況・課題・行動・結果)を意識して構成すると論理的に伝わりやすくなります。
【例文】
私が学生時代に最も力を入れたのは、カフェのアルバイトにおいて、新人スタッフの早期離職率を改善したことです。
当時、私の店舗では新人スタッフの約半数が3ヶ月以内に辞めてしまう状況にあり、人手不足が深刻でした。原因は、教育体制が整っておらず、新人が不安や孤立感を抱えやすいことにあると考え、私は店長に「メンター制度」の導入を提案しました。具体的には、新人一人ひとりに先輩スタッフが一人つき、業務の指導だけでなく精神的なサポートも行う仕組みを作りました。私自身も率先してメンターとなり、新人との対話を重ねました。
この取り組みの結果、導入後の半年間で早期離職者はゼロになり、店舗全体のチームワークも向上しました。この経験から、課題発見力と周囲を巻き込む実行力を学びました。
設問例2:「カゴメで挑戦したいこと」
この質問では、企業研究の深さと「開拓」精神を示し、自分の強みを活かしてどう貢献したいかを具体的に述べましょう。
【例文】
私は貴社の強みである生鮮トマト事業の知見を活かし、「農業と食育をつなぐ新たなサービス」に挑戦したいです。具体的には、ICT技術を活用して、都市部の子どもたちがオンラインでトマトの栽培を疑似体験し、収穫期には実際に契約農家を訪れて収穫できるプログラムを企画・運営したいと考えています。これは、子どもたちの食への関心を高めると同時に、日本の農業が抱える課題解決の一助にもなると信じています。学生時代のボランティア活動で培った企画力とコミュニケーション能力を活かし、この「開拓」に貢献したいです。
5. よくある質問(FAQ)
カゴメの就活で多くの学生さんが気になるであろう質問にお答えします!
1. カゴメの平均年収や福利厚生は?
A. 2023年12月期の有価証券報告書によると、平均年間給与は約809万円と非常に高い水準です。福利厚生も、独身寮や社宅、住宅手当といった住居サポートのほか、財形貯蓄制度や社員持株会など、社員の資産形成を支援する制度も整っています。
2. インターンシップに参加すると有利になりますか?
A. 直接的な合否への影響は断言できませんが、企業理解が深まることで志望動機に具体性と熱意が生まれ、結果的に選考を有利に進める上で大きな武器になる可能性が高いです。
3. Q. OB/OG訪問はした方が良いですか?
A. もし可能であれば、積極的に行うことをお勧めします。特にカゴメは名古屋に本社があるため、東海地方の大学に通う学生さんなら、大学のキャリアセンターなどを通じてOB/OGを見つけやすいかもしれません。現場のリアルな声は、企業との相性を見極める上で非常に貴重な情報になります。



